モルタル外壁の塗装工程!リシン!吹き付けタイル!スタッコ!

作業工程

あなたのお宅はモルタルの外壁でしょうか?

一般住宅で多いのが、モルタル外壁かサイディング。

サイディングは縦に目地があり、コーキング処理されていますが、モルタル外壁には、このような目地がありません。

モルタル外壁かどうか、わからない時に外壁の目地の有無が判断材料になります。

わたしは、これまで300棟以上の外壁塗装をこの手でおこなってきましたが、その多くがモルタル外壁。

モルタル外壁の塗装工法はいろいろな種類がありますが、ほぼ全部の施工経験があるので、一般の方よりは多少モルタル外壁塗装に対しての知識があると思っています。

この記事は、モルタル外壁の建物にお住まいのあなたに向けて、外壁塗装のプロの知識をお伝えする内容になっています。

最後まで読んでいただくと、モルタル外壁塗装について、理解が深まります。

そもそもモルタル外壁とは

モルタル外壁って聞いたことはあるけど、実際はどんなものなのかわからない方が多いのではないでしょうか。

まずはじめにモルタル外壁とは、どういったものなのかを解説させてください。

  • モルタル外壁とは
  • メリット
  • デメリット
  • モルタル外壁に見られる劣化症状

モルタル外壁とは

モルタルとは「水・セメント・砂」を混ぜて作る建物の外壁などにつかわれる建築材料。

外壁だけでなく、ブロックやレンガを積むときにもモルタルはつかわれます。

ブロックやレンガには目地がありますよね?それがモルタル。

モルタル外壁は、建物の下地の木材の上に防水シート、ラス網をはり、その上から左官職人がモルタルをぬって完成します。

ラス網とは、モルタルがはがれ落ちない様に、下地にはる金網のこと。

住宅の外壁はモルタルの上に仕上げ材である塗料などが塗られているので、住宅の外壁で直接目にするのはモルタルではなく、塗料などの仕上げ材という事になります。

もし、あなたのお住まいの外壁が大き目のひび割れがあるなら、そのヒビをご覧いただくと、モルタルの上に仕上げ材が塗られていることがよくわかります。

モルタルと同じような建築材料にコンクリートというものがありますが、コンクリートは「セメント+砂+砂利+水」を煉り合せたもので、住宅では基礎に使用されます。

  モルタル コンクリ-ト
原料 セメント

セメント

砂利
強度 高い
ひび割れ 起こりやすい 起こりにくい
価格 高い 安い
表面の手触り ツルツル ザラザラ
用途 外壁など 基礎など

モルタル外壁のメリット

モルタル外壁は地震や火事につよいという点がメリット。

モルタルは「セメント+砂+みず」という不燃性のものが原料となっているので耐火性にすぐれています。

モルタル外壁のデメリット

モルタル外壁はひび割れをおこします。このひび割れがモルタル外壁の最大のデメリット。

しかしながらモルタル外壁に塗料を何層も塗る事でひび割れに塗膜が追従し防水性をたもち劣化をふせぎます。

モルタル外壁は塗装で仕上げられている場合が多いので、モルタルから塗膜がういてしまったり、はがれたりする事もあります。

モルタル外壁に見られる劣化症状

  • チョーキング
  • ひび割れ
  • 塗膜の浮き、はがれ

チョーキングとは

モルタル外壁に塗られている塗料が劣化して白い粉状になること。

紫外線や雨風の影響で塗料の色成分である顔料が劣化することでおこります。

外壁など塗装面を手でさわると手に白い粉が付着するのでチョーキングしているかどうか、すぐにわかります。

外壁塗装を行うタイミングと思ってください。

ひび割れ

モルタルのデメリットであるひび割れ。新築から一回も外壁塗装をしていない建物で多くみうけられます。

以前に外壁塗装したお客様宅は、それと比較するとひび割れは少ないですね。

はじめてのモルタルの外壁塗装では、建物に大きなひび割れがあることもあるので外壁の下地処理に手間がかかります。

塗膜の浮き、はがれ

モルタル外壁に塗られている塗料の浮きやはがれが起きる事があります。

数年ではがれるような事はまずありませんが、前回の外壁塗装から数年で塗膜の浮きやはがれが見られるようなら業者の手抜き工事か、知識不足による可能性が高いです。

長年、放置された外壁の塗膜がはがれている事がありますが、塗装業者のミスというより経年劣化によるものでしょう。

もし、外壁の塗膜が浮いていた李り、はがれていたりしたなら、はやめの外壁塗装を検討されてください。

モルタル外壁塗装の仕上げには種類がある

モルタル外壁の仕上げは、色の違いだけではありません。モルタル外壁の仕上げ方により壁の模様や質感がちがいます。

あなたが住宅を購入された際には、なんらかの工法で外壁が仕上がっている状態。仕上げの工法の種類によっては、あらたに模様をつけなおす場合もあります。

モルタル外壁の仕上げ
  • リシン
  • 吹き付けタイル
  • 吹き付けスタッコ
  • ジョリパット

リシン

リシン

塗料の中に砂をいれたような材料を、専用のガン機をエアーコンプレッサーにホースで繋ぎ、圧縮空気の力でモルタル外壁に吹き付けます。

仕上がりは、ツヤがなく、手で触るとザラザラした感触。

ひと昔まえは、新築のモルタル外壁の仕上げでリシンをよく吹き付けていましたが、現在は、ほとんどリシンを塗装する機会がありません。

わたしは塗装職人なので、リシンを吹き付けて仕上げますが、左官屋さんが仕上げる「かき落とし」という工法もあります。

吹付リシンは塗膜が薄いので、下地のモルタル外壁のわれに塗膜がついていけず、外壁にひび割れが起きやすいのがデメリット。

艶消しで落ち着いた雰囲気の建物、和風の住宅によくマッチするリシンですが、表面がザラザラしているために、汚れが落ちづらいという特徴があります。

住宅のメンテナンスである外壁塗装では、リシンが塗られる事は、ほぼないと思ってください。

吹付タイル

多くのモルタル外壁の仕上げに施工されているのが「吹付タイル」という塗装工法。これをご覧のあなたの住まいも「吹付タイル」ではないでしょうか?

「吹付タイル」の工程は、

  1. モルタル外壁にシーラーを塗る
  2. 下塗り(ベース吹き)
  3. タイルベース(玉材)と呼ばれる粘度の高い塗材をスプレーガンで吹き付けて模様を作る
  4. タイルベース(玉材)をしっかり乾燥させたら、シーラーを塗る
  5. 仕上げ塗料で、中塗り、上塗り
  6. 完成

わたしの経験上、2の下塗り(ベース吹き)は省略される事がほとんど。

4のシーラーも塗られる事は、まづないのですが、わたしの感覚では、玉材と上塗り材の密着性があまりよくないと感じるので、シーラーを入れています。

「吹付タイル」はリシンと違い表面がツルツルとした仕上がり。

吹付タイルは、タイルベースを吹いて、そのまま乾かす「吹きっぱなし」とタイルベースを吹き付けて乾く前にカットローラーとよばれるもので表面をおさえる工法があります。

吹き付ける玉の大きさも調整する事ができるので、「吹付タイル」には模様のバリエーションがあります。

一時期、リシン仕上げの外壁を「吹付タイル」ににするのが流行りました。

吹き付けスタッコ

画像引用:エスケー化研

スタッコとはセメント、骨材、塗料を混ぜたもの。スタッコは施工方法によっては、吹き付けタイルと似たような感じになります。

見分けかたは、スタッコは見た目がザラザラしているのたいして、吹き付けタイルがツルツル。

吹き付けスタッコで仕上げられて外壁は凹凸があるので、よごれがつくと落ちにくくなっています。

一時期、吹き付けスタッコの塗り替え工事をよく行いましたが、表面の凹凸のせいもあり他の外壁と比較すると塗料をたくさんつかいます。

スタッコも一度外壁塗装をしてしまえば、塗装前の表面よりツルっとした表面になるので、よごれも落ちやすくなります。

ジョリパット

ジョリパット

ジョリパットとはアイカ工業の商品名。

外壁だけでなく、室内の壁にも使用され模様も工法もさまざま。

ジョリパットをビニールの上に塗り乾かして、塗膜の状態を確認したことがあるのですが、柔剛性(硬いけど柔らかい)がありました。

この実験から、ジョリパットはひび割れに追従するので、モルタル外壁に向いている仕上げ材ということがわかりました。

モルタル外壁塗装の必要性

モルタル外壁は塗料などによって保護されています。

永久に性能が保てる塗料というのは存在しないので、かならず塗料は劣化します。

あなたのお宅の外壁を手で触ると手に白粉がつきませんか?

これはチョーキング現象といって塗料の顔料が劣化したもの。外壁塗装をおこなう目安になります。

塗料が劣化したり、モルタル外壁にヒビがはいってくると、これまで塗膜で保護されてたモルタル外壁に直接、紫外線や雨水の影響をうける事になります。

そうするとモルタル外壁自体の劣化がすすみ、ひどくなるとモルタルがはがれおちる事もあります。

モルタルがはがれ落ちるまで放置する方は少ないですが、わたしは実際に、そのようなお宅の外壁塗装も行ったことがあります。

モルタルを補修しなくてはいけないので時間も、費用もかかってしまいます。

このような状態をさけるためにも、定期的な外壁塗装は必要です。

外壁塗装の必要性については、下の記事に詳しくまとめてありますので、ごらんください。

モルタル外壁に適した塗装工法と工程

モルタル外壁の塗装工程は下塗り、中塗り、上塗りの3回塗り。

モルタル外壁の特徴はひびが入りやすいこと。そのため下塗りにはひび割れに追従するように、若干ゴム質の塗料を塗るのが現在の主流。

ひとむかし前は、シーラーを入れた後に弾性塗料で仕上げるのが主流でしたが、当時の弾性塗料は密着性や透湿性に問題があり、塗膜の膨れや、はがれなどのトラブルよく起きていました。

現在、モルタル外壁塗装でつかわれる下塗りの多くは「微弾性フィーラー」とよばれる塗料

上塗りはラジカル制御型の塗料が価格と性能のバランスがよく、わたしもよく利用しています。

エスケー化研の塗料を使った、モルタル外壁塗装の例

  1. 下塗り(エスケー:ソフトサーフSG)
  2. 中塗り・上塗り(プレミアムシリコン)

モルタル外壁塗装に使われる塗料と作業工程については、下の記事にまとめましたので参考にしてください。

モルタル外壁塗装をするタイミング

外壁塗装のタイミングは10年といわれているのは、ご存じかと思います。

外壁塗装のプロであるわたしも、10年くらいを目安に外壁塗装をされる事をおすすめしています。

外壁の塗料自体はグレードの高いものであれば10年以上性能を保つものもありますが、外壁の塗料自体が10年以上もつとしても、10年もたてばモルタル外壁にヒビが入ってくる可能性や、外壁以外の部分である屋根や付帯部などが劣化します。

そういった事を考えると、10年毎に外壁塗装を行う事が建物を長持ちさせる秘訣といえます。

外壁塗装を行う時期については、下の記事にまとめましたので、ごらんください。

モルタル外壁塗装の費用はどのくらい?

モルタル外壁塗装をする場合、業者に依頼することになりますが、その際に一番あなたが気になるのが、外壁塗装の費用の事ではないでしょうか。

一般的な延べ床面積30坪くらいの建物であれば、80万円~120万円くらいの見積になる事が多いです。

プロのわたしでも外壁塗装の費用をハッキリお伝えできないのは、建物の状況などで工事費用がかわってしまうからです。

外壁塗装には定価というものがないので、一般の方には適正価格がわかりづらくなっています。

そのため外壁塗装の業界には悪徳業者が少なからず存在します。

モルタル外壁塗装の費用や業者については、下の記事にくわしくまとめましたので参考にしてください。

プロが体験したモルタル外壁の耐久性

わたしは数多くの建物の外壁塗装をおこなってきて感じるのが、モルタル外壁は耐久性が高いという事。

わたしの感覚ですがモルタル外壁は30年以上の耐久性があります。

築35年以上の住まいの外壁塗装をおこなう事もあります。

こういったお宅は定期的に外壁塗装をされるので、モルタル外壁自体には、大きな問題が見つからない事がおおいです。

しかし、築年数の古い建物はサッシや破風などが木製で痛みやすいので、アルミサッシにリフォームされているお宅もあります。

モルタル外壁の建物は、ちゃんとメンテナンスを行えば、50年くらいは住まいとしての機能をはたすはず。

プロから見たモルタル外壁塗装のDIYについて

わたしが過去に外壁塗装でお世話になったお宅で、ご自身で塗料を買って外壁を塗られている方いました。

外壁塗装というものを「ただペンキで壁をぬればいい」というように簡単に考えられてたようです。

下塗りもしていないので、ところどころ塗膜が浮いている部分がありました。黄色系の塗料を塗られていましたが、となりの家まで塗料がとんでいました。

現在はインターネットで外壁塗装についてのさまざまな情報があるので、モルタル外壁塗装をDIYでやってみたいと思う方もいるでしょう。しかし、知識だけで行えるほど外壁塗装は簡単なものではありません。

モルタル外壁の劣化具合により、塗料の選定や塗り方が必要となるので、わたしは個人的に外壁塗装のDIYはおすすめしません。

外壁塗装のDIYについては下の記事にまとめてあるので、参考にしてください。

あなたの住まいがモルタル外壁ではなかった場合

あなたのお住まいがモルタル外壁でない場合「サイディング」の可能性が高いです。

サイディングとは、外壁の仕上げ用の建築材料。

サイディングボードを外壁にはりつけ目地をコーキング処理します。目地があるのでモルタル外壁との違いはわかりやすいはず。

まとめ:モルタル外壁塗装を定期的におこなう事で建物の寿命が延びる!

モルタル外壁のメリットは耐火性や耐震性にすぐれている事。

ヒビが入りやすいのがデメリットですが、定期的な外壁塗装で、ひび割れ処理をすることで、建物の寿命をのばす事ができます。

そのためには、外壁塗装の優良業者をみつけて、依頼する必要があります。

塗装のプロ
塗装のプロ

外壁塗装の優良業者については下の記事で解説していますので、ごらんください。

外壁塗装の優良業者はどこにいる?プロが伝える業者選びのポイント

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