住まいのリシン外壁を塗り替える!プロ直伝!リシン外壁の塗装方法!

リシン仕上げの外壁にお住まいでしょうか?

あなたのお住まいは新築から数十年経過していると思います。

わたしは、これまで300棟以上の外壁塗装をおこなってきました。

むかしは、リシンの外壁の建物のお宅の塗り替え工事をよくおこなったものですが、最近はリシン外壁を塗装する機会が少なってきています。

リシンは施工費用が安いので、かつて一般住宅の外壁にもよく吹き付け塗装されていました。

リシン外壁は通気性が良いのがメリットですが、防水性にとぼしいため劣化している外壁をよくみかけます。

この記事では、リシン外壁の建物にお住まいで、外壁塗装を検討されている方に向けた内容になっているので、いまのお住まいを大切にされたいと思っている方の参考になれば幸いです。

目次

そもそもリシン外壁とは

吹き付けリシン

一般住宅でリシンは主に、モルタルの建物の仕上げに施工されます。

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リシンの施工は、塗装職人による吹き付けによるものと、左官職人による「掻き落とし」があり仕上がりの見た目がちがいます。わたしの経験上多くの建物が「吹き付けリシン」

掻き落としは手間がかかり費用がかさむため、安価な吹き付けリシンが一時期流行したのが理由でしょう。

リシンの主な原料は塗料と骨材。砂などの骨材が塗料に含まれているために、見た目はザラザラした感じに見えます。

吹き付けリシンは実際に手でさわると、ザラザラ。強くさわると痛みを覚えます。

リシンも改良され、特殊な骨材を使用し、肌が触れても、それほど痛みを感じないものや、モルタルのひび割れに追従するように塗料にゴム質の機能を持たせた弾性リシンも発売されてきましたが、現在、リシンは一般住宅の主流の仕上げ工法ではありません。

リシン外壁の主な劣化症状

わたしがリシン外壁を診断する際に、よくある劣化状況は「ひび割れ」と「塗膜のはがれ」

  • 外壁のひび割れ
  • 塗膜のはがれ

外壁のひび割れ

リシン外壁の下地は、ほとんどがモルタル。

吹き付けリシンは塗膜が薄く、弾力性も乏しいために外壁にヒビが入りやすい傾向。

わたしが過去にリシン外壁の塗り替え工事をおこなった時には、やはり大きなクラック(ひび割れ)が数か所にわたりはいっていました。

塗膜の剥がれ

リシンは透湿性にはすぐれているのですが、防水性が高いとは言えない塗料。

そのためリシンの外壁は塗膜が浮いていたり、はがれていたりする事がよくあります。

見た目は、わずかなはがれであっても、その周辺の塗膜は浮いています。

わたしが過去に行ったリシン外壁の塗り替え工事のとき、実際に塗膜のはがれや、浮きを経験しています。

リシン外壁は劣化してくると、下地処理に手間がかかります。

築古のリシン外壁の塗り替え工程の一例

吹き付けリシン塗装の塗膜は薄く、しかも仕上がり艶消しなので防水性が高いとはいえません。

リシン外壁の塗り替えは防水性と透湿性を考慮した塗装工法でおこなうのがベストな選択だと考えています。

リシン外壁は劣化具合によって塗装工法を考える必要があるので、一概にこれが正しいリシン外壁の塗装工法ということはできません。

これから解説させていただくリシン外壁の塗り替え工程は、あくまで一例。リシン外壁の劣化がすすんでいる状況を想定した塗装工程になっています。

  1. 下地処理
  2. シーラー
  3. セメントフィーラー
  4. シーラー
  5. 吹き付けタイル
  6. シーラー
  7. 中塗り、上塗り

1.下地処理

高圧洗浄でリシン外壁の汚れを落とし、塗料の密着性を高めます。外壁のひび割れが進行していてる場合、ひび割れの処理を先に行います。

2.シーラー

サッシまわりなど、塗装しない部分に養生をして、浸透性のシーラーを塗ります。

リシンは経年劣化により建物の下地のモルタルとの密着性がそこなわれています。下地強化の目的で、シーラーを塗ります。

3.セメントフィーラー

リシン外壁の建物は築年数が経過している事が多いので、場合によってはセメント系の材料を塗り、細かいクラックを埋めて塗装面である外壁の下地の強化をはかります。

5.吹き付けタイル

吹き付けタイル

タイルベースという材料を吹き付け、模様をつけると同時に塗膜に厚みをもたせます。

7.中塗り、上塗り

希望の色、塗料を2回塗り外壁を仕上げます。現在おすすめの上塗り塗料はラジカル系。

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このような塗装工程でリシン外壁を仕上げると、リシン外壁のザラザラした感じがうすれ、つるっとした表面の外壁になるので汚れも落ちやすくなり、防水性も向上します。

しかし、実際にこの工程でリシン外壁を塗装すると、費用がかさみます。

リシン外壁にお住まいで将来建て替えも視野に入れていらっしゃる場合は、モルタル外壁塗装の一般的な塗装工法である、下塗り、中塗り、上塗りでリシン外壁を仕上げ、塗装工事費用を抑えておくのがベター。

わたしが、過去に行ったリシン外壁の塗り替え工事でも、あまり手間をかけすぎない費用を抑えた通常の塗装工法で行った建物の方が多いです。

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リシン外壁の塗り替え相場

外壁塗装には定価が存在しないために、はっきりとした塗装工事費用をお伝えする事ができません。

しかし、あるていど相場というものがあるので、覚えておくと、悪徳業者につかまるリスクが軽減されます。

リシン外壁は、劣化具合によって下地処理に時間がかかる場合があるので、塗装工法によって、相場より高めになる可能性もあります。

外壁塗装の相場については、下の記事にまとめてあるので参考にしてください。

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リシン壁の外壁塗装は優良業者で

リシン外壁は古い建物が多いので、外壁の状態のみきわめが重要となります。リシン外壁の状態を判断して、最適な塗装工法で外壁塗装をおこなうには、優良業者に依頼する必要があります。

外壁塗装で優良業者をさがすには、ちょっとしたコツのようなものがあります。

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まとめ:リシン外壁は劣化している事が多いので、下地を見極め適切な外壁塗装を!

リシン外壁によく見られる劣化症状は

  • ひび割れ
  • 塗膜のうき、はがれ

いまのリシン外壁の住いに「あと何年すむのか?」を考えつつ、最適な塗装工法で大切なあなたの家を守ってください。

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