外壁塗装に足場は必要?費用相場、単価、足場の種類をプロが解説!

足場なしで外壁塗装をする事ってできますか?

塗装のプロ
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キチンとした外壁塗装工事をするために足場は絶対に必要です。

足場費用の相場は30坪くらいのお宅であれば飛散ネット込みで20万円を下回るくらいの価格が良心的。

外壁塗装は工事がおわると自宅がキレイになりますが、足場は設置しても最終的に撤去してなくなります。

足場なしで外壁塗装を行えば外壁塗装費用をおさえる事ができるとお考えかもしれませんが、外壁塗装工事に足場は絶対に必要なものです。

わたしは、これまで300棟以上のお宅の外壁塗装工事を行ってきました。

その中で足場なしで塗装したお宅は数件しか記憶にありません。

そのお宅は敷地の広い小さめな平屋の建物でした。

平屋といえど足場を設置した方が作業効率もあがり、しっかりと作業できるので結果安上り。

2階建て以上ともなれば「足場は絶対に必要です」

ハシゴを使って外壁塗装工事をする人もいるようですが、プロのわたしから言わせていただくと、それは「外壁塗装工事の本質を理解していない人」だと断言できます。

この記事は
「外壁塗装には足場がなぜ必要なのか?」
「足場の相場はいくらなのか?」
「外壁塗装はどこで頼めばいいのか?」

というあなたの外壁塗装に関する疑問を解決する内容になっています。

目次

外壁塗装には必ず足場が必要な5つの理由

外壁塗装に足場が必要な理由
外壁塗装に足場が必要な理由とは?

わたしは実際に20年くらいにわたり外壁塗装の足場を自分自身で設置していました。

足場設置、解体は重労働ですが、それでもやはり外壁塗装には足場が必要な理由があります。

足場が必要な理由を実際に作業するプロの目線から5つお伝えします。

  • 塗装職人の安全確保
  • 塗料の飛散防止
  • 足場がないと高圧洗浄ができない
  • 足場の設置により作業効率が高まる
  • そもそもプロは足場なしで外壁塗装をしない

上の5つの理由を順番に解説していきます。

足場は塗装職人の安全の確保ため

外壁塗装は高所作業がほとんど。

労働安全衛生法では高所作業とは2メートル以上の高さで行う作業の事と定められています。

もし仮設足場を設置しなかった場合、脚立やハシゴで外壁塗装をする事になります。

現実には滅多にある状況ではないですが、とても危険。

ハシゴで塗装する場合、片手に塗料の入った缶をもち、もう一方の手にローラーを持つことになるので、落下の可能性が高くなります。

しかし、しっかり足場を設置してしまえば、作業床に物をおくこともでき、手すりも、ネット(メッシュシート)もあるので塗装職人は安全に作業を行う事ができます。

プロが伝える豆知識

わたしは足場の設置経験もあるので、よくわかるのですが足場に張るネットは職人の恐怖感を軽減してくれます。

ネットのない状態で高所にいると、ちょっと怖い感じがしますがネットが張ってあると安心します。

足場のネットには気分的効果もあるのです。

高所の恐怖でからだが緊張すると落下の原因にもなりかねません。

安全面においても足場のネットは欠かすことができないもの。

足場は塗料の飛散防止に

外壁塗装の多くはローラーを使った作業になります。

塗料の飛散の問題があるのでスプレー塗装はよほどの理由がない限り行うことはありません。

スプレー塗装で塗料が飛んでいくのはイメージできると思いますが、ローラー塗装でも、あなたが想像する以上に塗料は飛散します。

ローラーが回転することで、ローラーの毛についている塗料がきり状の粒になり、飛んでいくことが理由。

飛散の少ないローラーもあるのですが、こういったローラーは塗料をしっかり外壁にのせる事ができないので、わたしはあまり使用していません。

外壁塗装に塗料の飛散はつきもの。

その飛散対策として足場のネット(メッシュシート)が重要な役割を果たします。

あたりまえですがメッシュシートを張るには足場が必要です。

足場がないと外壁塗装で重要な工程、高圧洗浄ができない

あなたの家の外壁は以外と汚れがついています。

そのまま汚れの上から塗料を塗っても密着性が悪いので外壁塗装の前には必ず高圧洗浄機を使って水圧で汚れを落とします。

塗装できるスレートの屋根もコケが付着している事が多いので高圧洗浄します。

高圧洗浄の時には建物の状態を確認しながら行うので足場なしで行うのは、かなり難しい作業になります。

水圧で汚れを落とすので近所に汚水が飛び散る可能性もありますが、足場にはネットが張ってあるので、汚水の飛散を防ぐ事ができます。

外壁や屋根の汚れをしっかり落とすには足場の設置は必要になります。

足場の設置により外壁塗装の作業効率が高まる

外壁塗装には多くの作業工程があります。

外壁を塗る前に高圧洗浄、下地処理、養生、下塗り、中塗り、上塗り。外壁だけでも、これだけの工程があり、外壁塗装で塗るのは他にも屋根や付帯部があります。

仮に足場なしでハシゴで外壁塗装を行うとすると、工程ごとのハシゴを移動する事になります。

ハシゴの上で作業可能な面積は、わずかなので効率がわるすぎます。

足場は外壁塗装の作業効率が高まり費用対効果が高いものなので、必ず設置します。

そもそも外壁塗装のプロは足場なしで作業をしない

一般の方であれば「ハシゴや脚立で外壁塗装ができるのでは?」と思われるかもしれません。

実際にDIYで実行される方もいます。

一般の方は外壁塗装のホンモノの知識がないのが理由でしょう。

しかし、わたしたちプロは建物など塗装するところを見た瞬間に工程のイメージがあたまにうかびます。

あたまに浮かぶ工程は1工程や2工程ではありません。

軽く10工程はすぐに思いつきます。

その工程をとても足場なしで、やる気にはなれません。

先ほどもお話ししましたが、作業効率が悪すぎるし、近所にも迷惑です。

もし2階建てのお宅を「ハシゴで外壁塗装する塗装屋さん」にであったとしても、断るべき。

数々の工程が頭に浮かばないので、簡単に考えているか、手抜き工事前提の業者に間違いありません。

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一般的な30坪くらいの住宅であれば足場費用は20万円くらい。

足場費用だけみると高額です。

しかし、様々な理由があって「足場は必要なもの」なのです。

足場の費用相場と単価。住宅塗装の足場はいくらが適正価格?

外壁塗装 足場
足場の費用ってどのくらい?

足場費用は定価もなく建物や周囲の状況によっても価格がかわってきます。

目安としては、一般的な30坪くらいのお宅であれば20万円程度とおもっておけばいいでしょう。

足場費用の平米単価は600円/㎡~1000円/㎡程度。

足場の平米数と外壁の平米数はちがうもの。足場の面積の方が当然大きくなります。

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外壁塗装の足場にも種類がある

現在の主流は「クサビ式足場」作業床も広めで滑りにくいので、とても作業がしやすいので、外壁塗装向きの足場です。

  • 丸太足場
  • 単管抱き足場
  • 単管ブラケット足場
  • クサビ式足場(ビケ足場)
  • 枠組み足場

足場には上のようなものがあります。

丸太足場

現在では使われないので、見たことがない人も多いでしょう。

木製の丸太をつかって足場を設置します。縦の丸太に横にした丸太を番線で縛り固定します。

番線と太目の針金と思ってもらえばいいでしょう。

木製の丸太と針金で足場を設置するのですから、時代を感じます。

単管抱き足場

単管抱き足場

住宅塗装で丸太の次に流行ったのが単管抱き足場。

単管パイプにクランプと呼ばれる部材を取付て足場を組み立てていきます。

作業床が単管2本だけなので危険。水でぬれると滑りやすいです。

今おもうと、よくこんな足場で作業していたなと思ってしまいます。

現在でも、せまい場所に使われる事があります。

単管ブラケット足場

単管パイプにブラケットを取り付けて、その上に足場板を番線でしばる足場。

抱き足場と比較すると作業床が板になったので歩行も作業もしやすいです。

一戸建ての外壁塗装では現在主流のクサビ式足場(ビケ足場)

クサビ式足場

現在、外壁塗装の多くがこのクサビ式の足場になります。

鉄の足場材をハンマーで打ち付けて固定します。ハンマーで金属をたたく音がするので騒音に感じるかもしれません。

枠組み足場

枠組み足場は大規模な現場が主

門型の鉄の枠をたてて、それに作業床を設置していきます。

大規模な工事で使われることがほとんどなので、一般住宅の外壁塗装では、ほぼ使われていません。

住宅の外壁塗装で足場に関する6つの注意点

外壁塗装 足場の注意点
足場に関する注意点とは??

足場には、前もってしっておいた方がいい注意点があります。

  • となりの敷地に足場が入ってしまう場合がある
  • 自宅の駐車場に車が入らなくなる場合がある
  • 強風時には足場が揺れる
  • 勝手口が開かなく場合がある
  • 足場があることで窮屈に感じる
  • 足場設置、解体時には騒音がする

これらの注意点を前もって知っておけばトラブルをさけられたり、工事にかんするストレスが軽減されます。

となりの敷地に足場が入ってしまう場合がある

自宅の敷地がせまいと、足場が設置できない場合があります。

そういった場合、おとなりのお宅の敷地に足場の一部を建てさせてもらって対応する場合もあります。

見積りの段階で、足場を自宅の敷地内だけで設置できるか、どうかはわかるので、もし設置できない場合は、おとなりのお宅の方に、足場を建てるのに敷地を使わせてもらう許可を得る必要があります。

外壁塗装の優良業者であれば、おとなりの方に足場を設置するのに敷地を借りる理由を丁寧にしっかり伝えてくれます。

プロの体験談:足場を隣の敷地に…

むかしむかし、個人で外壁塗装の営業をしている方の下請けとして、あるお宅A邸に足場を設置しに行った時のはなしになります。

A邸の東面とお隣のB邸の西面は隣接していて、その境界にはブロック塀がありました。

A邸の東面の敷地に足場を建てることは困難だとわたしは瞬時にわかりました。

営業の方に「となりの敷地の使用許可ってもらっていますか?」と聞いたところ、

まさかの答えが!「いや、とくに許可もらってないけど、大丈夫!」

わたしはなにが「大丈夫なんだ…??」と思わず言ってしまいそうになりましが、なんとか我慢。

こんな適当な営業の方の仕事をするのは何かと大変。

仕方ないので、わたしがB邸にお伺いして足場の説明をしました。

B邸の方はこころよく敷地を貸してくれたので、このときは無事に足場を設置することができました。

しかし一歩間違えば、おとなりとトラブルになりかねません。

足場を設置するのに、となりの方の敷地を使わなければいけない場合、事前に許可をもらっておくべきです。

経験豊富な外壁塗装のプロは建物を見ただけで足場の設置イメージが頭にすぐ浮かびます。

しかし営業の方は現場経験がまったくないので、こういった事がわからなかったのです。

外壁塗装のトラブルをさけるには、ホンモノのプロの頼むのが一番です。

わたしは外壁塗装の申し込み先には「地域の塗装屋さん」をおすすめしています。

自宅の駐車場に車が入らなくなってしまう場合がある

足場はなるべく、あなたが普段どおりの生活を送れるように意識して設置するのですが、事情により駐車スペースに足場を設置しなくてはいけないケースがあります。

そういった場合は、外壁塗装工事中、他に車をとめておける場所を手配する必要があります。

強風時には足場が揺れる

足場には飛散防止ネットがかかっています。強風時にはネットが風をうけて足場が揺れます。

危険なので外壁塗装中に台風が接近する場合は、ネットをたたんで対応します。

外壁塗装の足場で勝手口が開かなくなる場合がある

たまに見かけるのですが足場が勝手口の前に設置してあって勝手口が開かなくなるケース。

事情があって、やむなく勝手口の前に足場を設置する場合もありますが、もし外壁塗装工事中も勝手口を利用する必要があるのであれば、事前に伝えておくと対処してくれます。

外壁塗装の足場は窮屈に感じる

普段使っている自宅の敷地に足場を設置するので、敷地内の移動で足場が邪魔になる事があります。

ちょっと物置に必要な物を取りに行きたい時など、不便に感じるはずです。

室内にいるときも、足場とネットで自宅を囲まれているので窮屈な感じを受けるかもしれません。

外壁塗装の工事期間は2週間から3週間くらいなので、工事が完了するま足場がストレスに感じるでしょう。

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足場設置、解体時には騒音がする

外壁塗装の足場で多く使われているのが「クサビ式足場」

この足場は設置、解体スピードも早く、作業もやりやすいので外壁塗装の足場としてメリットの多い足場といえます。

しかしクサビ式足場にはデメリットもあります。それは騒音がするということ。

クサビ式足場はハンマーで金属の足場材を打ち付けて作業するので金属をハンマーでたたく音が騒音に感じるかもしれません。

優良業者であれば、足場の騒音の事も近隣のかたに事前に説明してくれるのでトラブルになる事は少ないですね。

一戸建て住宅、外壁塗装の足場費用例

ここでは簡単に外壁にそった外周が25メートルの四角い2階建ての建物を例に足場費用を計算してみます。

外壁ピッタリに足場を建てるわけではないので、外壁から1メートル離れたところに足場を設置することにすると、足場の外周は25m+8m

地面から2階の天井までの高さは約6メートル。屋根も塗装するので安全面、飛散防止のために天井から+1メートルくらい。

そうすると、足場の高さは7メートルくらいになります。

仮に足場の単価が800円/㎡だった場合の費用を計算してみましょう。

33m(足場の外周)×7m(足場の高さ)×800円(足場の平米単価)=
184,800円

この計算式を参考に自宅の足場費用を計算してみてください。業者から見積りをもらった時の参考になります。3階建て以上の建物では足場料金は割高。

外壁塗装はどこに頼むのがおすすめ?

外壁塗装のおすすめ業者

外壁塗装の足場をトラブルなく設置してもらうためには、知識のある優良業者に依頼するしかありません。

優良業者ってどうやって探すの?

塗装のプロ
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まとめ:外壁塗装に足場は絶対に必要です

外壁塗装に足場が必要な理由は

  • 塗装職人の安全確保
  • 塗料の飛散防止
  • 足場がないと高圧洗浄ができない
  • 足場の設置により作業効率が高まる
  • そもそもプロは足場なしで外壁塗装をしない

足場の注意点は

  • となりの敷地に足場が入ってしまう場合がある
  • 自宅の駐車場に車が入らなくなる場合がある
  • 強風時には足場が揺れる
  • 勝手口が開かなく場合がある
  • 足場があることで窮屈に感じる
  • 足場設置、解体時には騒音がする

結論!足場を設置した方が結局安上りで、隣近所にも迷惑をかけなくて済みます。

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